おみくじの原型は平安時代に生まれた「歌占」
その後、明治時代になって多くの神社で独自のおみくじが作成されるようになりました。
特に初詣などで、一年の運勢を占うためにおみくじを引く方も多いと思いますが、正しい引き方・吉凶よりも大切な内容の読み取り方・おみくじを持ち帰った後の処分方法はご存知ですか?
おみくじは、ただの占いではない
おみくじには神仏様の意思が介入すると考えられていて吉凶を占うだけのものではなく、悩みなどに対してのアドバイスとなる神仏様からの御言葉をいただけるものです。
大吉で良かった!凶なんて最悪だ!と一喜一憂せず、神仏様の意見を伺うことができる貴重な機会を無駄にしないためにも、正しい引き方・内容の読み取り方が大切です。
おみくじの正しい引き方
まず最初に参拝して、神様にご挨拶しましょう。
住所・氏名(氏神神社さんでは氏名のみ)、日ごろの感謝とこれからやっていくことに対しての決意表明をお伝えします。
ご挨拶が終わったら、おみくじを引く前に何に対してのアドバイスをいただくのか決めましょう。
今、悩んでいる事・迷っている事・決心はしているけれど気をつけた方が良い事など。
特に悩みがない場合は「今の私に必要な御言葉をお願いします」というものでも良いですよ。
アドバイスがほしい内容が決まったら、心の中で唱えながらおみくじを引きます。
「大吉が出ますように」や「良い事が書いてありますように」という欲は出さないほうが、的確なアドバイスがいただけますよ。
なぜ参拝後におみくじを引くかというと、初めて会う人に挨拶もせずにいきなり質問したりアドバイスしてもらわないのと同じで、まずはどこの誰かを名乗るところから始めるのが大事なのです。
おみくじの内容をよく読む
おみくじを引いて、一番先に目がいくのは吉凶ですよね。
大吉だと幸先が良くて嬉しいものですが、たとえ凶でも結果にとらわれる必要はありません。
大吉だからと慢心していると凶に転じることもあるし、凶でも心がけ次第で吉に転じる可能性も十分にあるので結果を受け止めつつも内容を重視しましょう。
まず、吉凶以外の部分で一番最初に目についた文字が、今のあなたに一番必要な御言葉。
しっかりと心に刻み、意識して過ごすことが大切です。
また、安産の部分は関係ないからと読まない方も多いのですが、企画や制作のお仕事の方・計画の実行や発表の場がある方には関係がある部分です。
【案ずるより産むがやすし】
【多少の難あり】
など、出産だけにとらわれずに自分の仕事や学業などに置き換えて読んでみてくださいね。
ゼロから何かを生み出そうとする時には特に注意して読んでいただきたいところなので、自分には関係ないからと読み飛ばさないようにしましょう。
おみくじは結ぶ?持ち帰る?
おみくじには神仏様の意思が介入すると考えられているので、アドバイスを忘れないためにも持ち帰るのをお勧めします。
数週間~1か月ほどして再度おみくじの内容を読むと今、起こっている出来事の意味や解決方法が分かることもありますよ。
定期的に見返してみてくださいね。
持ち帰らない場合は他の場所や木の枝ではなく、境内のおみくじ結び所に結んで帰りましょう。
元々は、引いたおみくじが凶・大凶だった場合に木の枝などに結んで、吉に転じるように願うもの。
諸説ありますが、結ぶ=縁結びの意味もあると言われています。
結ぶ際、故意でなければ破れてしまっても大丈夫ですが、できるだけ細く折りたたんだ方が結びやすく破れにくいですよ。
持ち帰った場合のおみくじ処分方法
持ち帰ったおみくじを処分する場合は、和紙や半紙で包んで捨てる・お焚き上げに持って行く・古札所に預けるなどの処分方法があります。
所詮、紙だからとゴミ箱にそのまま捨てるのは避け、神様からいただいた御言葉に感謝する気持ちが大切です。
おみくじを引いた神社に持って行けない場合は、近くの神社さんにお詣りの際に持参してお焚き上げしてもらいましょう。
最後に
おみくじは神仏様の意思が介入した、あなたへのメッセージです。
おみくじを引く回数は決まっていないので、迷った時・悩んだ時に解決するためのアドバイスとして受け取ってくださいね。
ただし、吉が出るまで一日に何度も引き直すのはお勧めしません。
いただいた御言葉をしっかり受け止めましょう。